2004.02.21 更新
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第2シーズン 第2回
NIIGATA ゴスペル・ボーカル教室−

Lesson-2-2.
リズムと音階と響き
裏拍、シンコペーション、ハモリの基礎
2003年8月10日
Gospel
教会への地図

メッセージ 賛 美 聖書の語りかけ 証 し ゴスペル教室 みことばカード
 

第2シーズン <ステレオ音声配信>
   第2-2回 ゴスペル・ボーカル教室 2003年8月10日(日)
 講 師 エゼキエル北島
 【Lesson2-2. リズムと音階と響き
         〜裏拍、シンコペーション、ハモリの基礎


  ※11個の音声ファイル(ステレオ音声)に分割しています。 メニューをクリック!
   モノラルのファイルの時と同じ圧縮率だと、ステレオ音声が聞きとりにくい場合があるようです。
   その場合、ブロードバンドに対応した3倍のサイズの◆高音質ファイル↓のほうをおすすめします。

1 ■ 深呼吸・腹式呼吸・柔軟・リラックス
(0.4MB、2分)◆高音質ファイル(4.3MB) 講議メモ▼
2 ■ マイクの扱い方(1)〜指向性の距離と角度に慣れる
(0.9MB、4分)◆高音質ファイル(8.7MB) 講議メモ▼
3 ■ グルーヴ練習(1)〜言葉のアクセントと裏拍の音楽」(0.9MB、4分)◆高音質ファイル(8.7MB) 講議メモ▼
4 ■ グルーヴ練習(2)〜ファンクで裏拍「アメイジング・グレイス」(3.1MB、13分)◆高音質ファイル(28.5MB) 講議メモ▼
5 ■ リズム練習(1)〜アエイオウから4>8>16分音符(1.8MB、8分)◆高音質ファイル(17.3MB) 講議メモ▼
6 ■ リズム練習(2)〜シンコペーション(0.7MB、3分)◆高音質ファイル(6.6MB) 講議メモ▼
7 ■ 音階練習〜移動ド唱法でドミソミド(2.0MB、8分)◆高音質ファイル(19.2MB) 講議メモ▼
8 ■ ハモリの基礎(1)〜共鳴と倍音・ユニゾン(1.8MB、7分)◆高音質ファイル(16.6MB) 講議メモ▼
9 ■ ハモリの基礎(2)〜純正律2:3のドとソの響き(1.9MB、8分)◆高音質ファイル(17.5MB) 講議メモ▼
10 ■ ハモリの基礎(3)〜純正律4:5のドとミの響き(2.8MB、11分)◆高音質ファイル(25.7MB) 講議メモ▼
11 ■ ハモリの実践練習〜「力ある主イエスの血」(1.5MB、6分)◆高音質ファイル(14.6MB) 講議メモ▼

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第2-2回 8/10(日)【リズムと音階と響き〜裏拍、シンコペーション、ハモリの基礎】
   <講議内容のメモ>
     
※タイトルをクリック! 音声を聴きながら参考にどうぞ。




1 ■ 深呼吸・腹式呼吸・柔軟・リラックス(0.4MB、2分)

第2シーズンはハーモニー(ハモリ)の練習。

まず深呼吸。軽く吸って吐く。
吐くときにからだがやわらかくなって、落ち着く。

今度は吸って吐ききる。
吐ききった時、脱力すると、ピストンが戻るように横隔膜が戻って、息が入る。
これが腹式呼吸。
これに柔軟体操を組み合わせて、日々やっていく。



2 ■ マイクの扱い方(1)〜指向性の距離と角度に慣れる
(0.9MB、4分)

マイクの特性のくせをつかんでおくことが重要。

最近、センターマイク用に与えられたSHUREというメーカーの「ベータ58」 というマイクを使用している。
長年スタンダードなボーカルマイクのだった「SM58」の後継機種。
「SM58」が単一指向性マイクであるのに対して、「ベータ58」は超指向性マイク。
「指向性」とは、音をひろう範囲。
これがきわめて狭いのが、超指向性マイクの「ベータ58」。
メリットは、ハウリにくい。スピーカーの音をひろいにくい。
目的の音だけをひろって、余計な雑音をひろわないのが特徴。

超指向性マイクにかぎらず、単一指向性マイクはある一定の方向だけの音をひろう。
実験をします。

マイクから口の距離が3〜5センチ(指の幅2本分くらい)がふつうのポジション。
(動き回る時は、口にマイクをくっつける方法もある。離れて音をひろわなくなるよりはいいから。)

実験(1)
等速度でマイクを口から離すと、急にストンと音がなくなる。
単一指向性マイクは、
近くの音だけをひろうように設計されている。    

カラオケマイクのような無指向性マイクは、まわりの音をひろって、ふんいきをひろうマイク。
その場合は、離れても音をひろう。

しかし、賛美の場合は、単一指向性マイクできちっとひろって、コンソールでミキシングして音にしていく。
そうしないと、多くの方々に音が届く時、あいまいな音になってしまう。

実験(2)
今度は、等速度でマイクを90度、角度を横に振ると、いきなりカクンと音がなくなる。
単一指向性マイクは、決められた近づいたところで歌ったり話したりするように作られている。

賛美の時は、必ず、マイクを口に近づけること。



3 ■ グルーヴ練習(1)〜言葉のアクセントと裏拍の音楽」(0.9MB、4分)


「裏拍」(うらはく)を特訓している。
裏拍とは何か。

日本語圏の人はことばが「表拍」(おもてはく)。
たとえば、「<イエ>ス の <血>しお」という発音をする。
英語圏の人は「Blood of JESUS」(ブ<ラー>ッド オブ ジ<ー>ザス)というふうに後ろ後ろにアクセントが来る。
その言語を持っている人が音楽を聞くとき、アクセントが後ろにずれるということが起こる。

音楽だけではなく、アメリカ製のステッパーは、歩数も裏でカウントしている。
バスケットボールのドリブルも、手にボールが戻って来た時に、回数を数える。
(スーパープレーヤーの動きの秘密はここにある? リズムが違う。裏。)
腕立て伏せも、日本語圏の人は腕を縮めた時に「いーっ回、にー回」と数えるが、アメリカでは腕を伸ばした時に「んワン、んツー」と数える。
救急車の音も、日本語圏の人には「ピーポー、ピーポー」と聞こえるが、英語圏の人には「ポーピー、ポーピー」と聞こえる。

そういう文化で生まれた音楽は、当然、後ろにアクセントが来る。
日本人だと「<いよ>いしょ! <いよ>いしょ!」という表拍でのっている。
洋楽系の音楽を聞く時、どうもぎこちなくなったり、のりにくいと感じるのは、からだの中で裏拍
をカウントしていないから。

裏拍をとらえることができるようにしていくと、音楽の本来のゆたかな流れをとらえることができるようになる。

それでは、裏拍の練習をします。↓



4 ■ グルーヴ練習(2)〜ファンクで裏拍「アメイジング・グレイス」(3.1MB、13分)


裏拍のリズムの練習に先週は「レゲエ」というジャマイカの音楽をやったが、今日は「ファンク」で練習。
裏拍の代表のような音楽。

ファンクで有名な人に、ジェームス・ブラウンという人がいる。
(ここで「80歳くらい」と言ってしまっていますが、後で調べると、今年の8月6日に発売されたばかりの「The Best Collection」が生誕70周年記念ということですので、今、70歳でした。ご本人とファンの方、失礼しました。)
昔から今に至るまでずっとファンクでのり続けてきた人。
裏拍を「発明」した人。アクセントを後ろ後ろにずらしていった。

(ちなみに、ファンクやジェームス・ブラウンは、この秋公開の井筒和幸監督の 『ゲロッパ!』 でも取り上げられていて話題もあるので。)

どういうリズムか聞いてみましょう。
強烈なリズム体で、アクセントがためていく感じで後ろに行っている。

今回、テンポは120にしてある。(1分間に120。)
1977年に大きな事が起こった。(映画「サタディーナイトフィーバー」の上映の年。)
それは、ジョン・トラボルタというアメリカの俳優さんが、1分間120のテンポで正確に踊り動くことができたこと。
絶対音感の「リズム感」版、「絶対リズム感」というか。
そこからディスコが流行り、速めの120のテンポの音楽が流行った。

今日はその120のテンポで、ファンクにのってみましょう。
のり方に決まりはないが、裏拍を感じてみる。
からだを動かしてみましょう。
ためた感じ、からだが遅れる感じを感じてみる。
リズム体が強烈で、ファンクはよく「えぐい」と言われる。
のり方にくせがある。ねがりがある。

裏拍を感じてみましょう。「んーっ、パーッパ、(ドコドコドコド)、んーっ、パーッパ、(ドコドコドコド)」
たてのからだの動きを感じてみましょう。
「タンタンタンタ、タンタ、タン、タタタ。タンタンタンタ、タンタ、タン、タタタ。」という小刻みな動きを感じますか?
この小刻みなからだのたての動きを感じながら、サイドステップしてみましょう。
裏拍を感じながら。

小刻みなからだの動きは慣れるしかないが、大きな動きをしてみましょう。
小刻みな動きはそのままで、腰から上を大きく折り曲げてみましょう。
この小刻みな動きがないと、ただおじいさんがゆっくりと腰を曲げているだけに見える動きだが、小刻みに動いているところがファンクの特徴。
大きな動き全体は「えぐい」が、小刻みな動きがあるのが特徴。その中でとくに裏拍を感じてみる。

復習: からだを小刻みに「ツンツンタン、ツ、タンタタン、タンツ」とたてに振動させながら、左手と左足を同時に「こんにちは」という感じでぽっと出して、また戻す。

裏拍があるので、それまでとは違うノリに感じられた。
このファンクの影響で、 ブラックミュージックもリズム的にゆたかになっていった。
いろいろな形でのれるということ。

ファンクで、「おどろくばかりの」(聖歌229番:「アメイジング・グレイス AMAZING GRACE」の日本語版)を賛美してみましょう。
いろいろな音楽がある。
その音楽じたいを勉強しているというよりも、からだをのせて、音の流れを学んでいる。

裏をとる。裏を感じる。
からだの動きが、リズムの返しのところ、「ツッパン、ツッパンッパン、ツッパン、ツッパンッパン」の刻みを感じていただければいい。

こつをつかむと動ける。裏拍をとる。
アメリカのプロバスケットボールNBAの選手たちの動き。

黒人系の方は、裏拍で16ビートで歩かれる。

私たちのからだの中には、そういうリズムがない。
ただ、裏で拍をとると、ゆたかな音楽の流れが見えてくる。
たとえば、ファンクは、裏を感じなかったら、ただ、おじさんがゆっくりめに歌っているように聞こえる。
それが裏にアクセントがあるので、新しく感じる。

表で拍を感じるのか、裏で拍を感じるのかは大きく違う。
賛美の曲は、どちらかというと洋楽系、アメリカの音楽の影響を受けているので、裏拍で感じると流れがぐーっと出てくる。



5 ■ リズム練習(1)〜アエイオウから4>8>16分音符(1.8MB、8分)


発声の練習。アエイオウ。
くわしい発声法は、第1シーズンの最初の回を参照ください。→ 第1シーズン第1回(3/9)

ここでは発声練習と合わせてリズムの練習。

(1)まず4/4拍子で、4分音符で、「タッ、タッ、タッ、タッ。タッ、タッ、タッ、タッ。」
  音の出だしを「アタック」というが、そこの音切れをパチンとよくする。
  また、音がなくなる時もスパッと切る。「タ〜」ではなく「タッ」。
  ハーモニーのために必要。ハモる時に「パンッ」とハモるときれい。
  音の始まりと終りがずれていると、ハモっているのかいないのか分からなくなる。だらだらして。
  始まりがカチンと始まって、終わりがスパッと終わったら、きれいにハモれる。
  「タッ、タッ、タッ、タッ。ターーー、ん。」

(2)今度は8分音符で、「タタ、タタ、タタ、タタ。タタ、タタ、ター、ん。」
  舌をうまくつかって、カチカチカチカチッと音が出るように。
  その時も裏で拍をつかめるように。

(3)16分音符で、「タカタカ、タカタカ、タカタカ、タカタカ、ター、ん。」
  メトロノームかダンサーになったつもりで、正確に刻んでいるという感じで。
  ノリがあればできる。
  慣れるしかない。
  声を発するタイミングをノリに合わせる練習。



6 ■ リズム練習(2)〜シンコペーション(0.7MB、3分)


今度はちょっと難しい。シンコペーション。アクセントをずらす。

ギターでまずシンコペーションなしで4/4でカッティングすると。
「ジャカ、ジャカ、ジャカ、ジャカ。ジャカ、ジャカ、ジャカ、ジャカ、ジャカ。」

シンコペーションを入れると。
「 ジャン、ジャカーカ、ジャカ。ジャン、ジャカーカ、ジャカ。」

アクセントがずれて、 次の小節にまたがっていく。ドライブ感、なめらかな走る感じ。

これを声でやってみます。
「 タタタ、タータタタ。タタタ、タータタタ。」

重要なのはのるということ。
グルーヴさえつかめば、あとはそのタイミングに合わせるだけなので、簡単。
頭で考えるから、わけがわからなくなる。

からだがノリの中で感じれば、たとえば「 タタタ、タータタタ。タカタカタッ、タータタタ。」みたいに自由自在。
ノリがあれば。
慣れていけばいい。どんどんやっていく。

きょうはシンコペーションのさわりだけ。



7 ■ 音階練習〜移動ド唱法でドミソミド(2.0MB、8分)


次は、音階の練習。
ドミソドソミドの音階の中には秘密が隠されている。
これは「西洋音階」。
「ドレミファソラシド」という音階が、神の栄光を現わすキリスト教音楽の中で不可欠だった。
和音がきれい。安定して聞こえる。秩序正しく聞こえる。

ド(→全)レ(→全)ミ(→半)ファ(→全)ソ(→全)ラ(→全)シ(→半)ド
この音の階段がなぜか私たちは生理的に安定して聞こえる。すごくふしぎ。
ドレミで途中で中休みで半音でファ、ソラシまで来て、次に安定して解決した音に戻りたいという感覚がくる。

下のドから見て、上のドはオクターブ上。周波数でいうと2倍の音の高さ。
それをある西洋の人が、器用なことに、8つの音に分けてみましょうということになった。
大発見だった。
ヨハン・セバスチャン・バッハたちが、いろいろやっていくうちに、これが一番きれいじゃないだろうかということになった。

ピアノで「ドレミファソラシド」を聞いてみましょう。
これが西洋の音階。

ただ、それが「絶対的な音階」というのではない。
たとえば、いろいろな民族にいろいろな音階がある。

日本の「律旋法」「呂旋法」(日本人は、こういうのを聞くと、なぜかなつかしくなる。落ち着く。)
沖縄の音階(「おきなわ!」「島唄!」って感じ。)
中国の音階
インドの音階
アラビアの音階

それぞれの民族が無理してほかと違えたのではなく、それぞれ民族が、自分のからだのリズムの中で、生活の中で、いちばん心地よいと感じる流れ。
日本人は昔はさきほどの音階がいちばん気持ちよかったが、音楽教育や音楽環境の変化で、西洋の音楽、キリスト教の背景を持つ音楽に慣れてきたので、西洋の音階に慣れている。

もう一度、西洋音階で「ドレミファソラシド」ピアノで聞いてみましょう。
音楽の時間で慣れているし、聞く音楽がほとんどこの音階なので、この音階を聞くと、秩序正しい、端正な、きっちりした音階だと感じる。
ほかの音階だと、ぐにゃぐにゃして変に聞こえるかもしれない。

ただ、どちらが正しいとか絶対というのはないが、西洋のキリスト教文化の中で、この音階がいちばん和音がきれいで、神の栄光や教会の働きを現わすのにこれがもっともふさわしいんじゃないだろうかということで開発されたのがこの「ドレミファソラシド」。

それでは、「ドレミファソラシド」を発声してみましょう。ピアノの音に合わせて。

次に、ハモリに関わる「ドミソ」の音を練習しましょう。
ハモリの基本は、この「ドミソ」の3つの音しかない。 (あとは、テンションコードなどのもっと複雑な和声になる。)

「ドミソミ、ドミソミ、ドミソミ、ドミソミ。ドミソミ、ドミソミ、ドミソミ、ドー。」

このCメジャー(ハ長調)が移調しても、この「ドミソ」の間隔(インターバル)は変わらない。
「ドミソミ、ドー。」半音ずつ移調。
移調しても、根音をドの音名としてドミソを歌うことを、「移動ド唱法」という。

「移動ド唱法」のメリットは、ドミソの和音は移調しても同じなので、ハモリがつかみやすい。
結局、ハモるのは「ドミソ」だから。
たとえば、Cメジャー(ハ長調)だと「ドミソ」がハモるが、Dメジャー(ニ長調)だと「レ、#ファ、ラ」がハモる。
しかし、その「レ、#ファ、ラ」の間隔は、「ドミソ」の間隔と同じ。
だから、歌を歌うときは、ドミソと歌ってもよい。
この「ドミソ」の間隔を覚えておく。
これが後のハモリに関係してくる。

繰り返し練習しておく。



8 ■ ハモリの基礎(1)〜共鳴と倍音・ユニゾン(1.8MB、7分)


ハモリの原理は共鳴。理科で習ったかもしれない。
たとえば、ギターで第5弦の第5フレットを鳴らすと、第4弦もふるえる。
お互い同じ音なので、共鳴する。
音は波なので、自分が鳴っていなくても、ふるえだす。

それではその2つの弦を同時に鳴らすと、1本の弦の時よりも倍音が重なって幅広いゆたかな深い音になる。
これが共鳴の原理。
これをボーカルでやるのが、ハモリ。

神さまは、自然界の「音」(空気の波)を「倍音」を含むように設計された。
どうしてそうなっているのかと聞かれても、神さまがそうされたとしか言えない。
光がなぜ7色で、それが重なると無色の透明な光になるのはなぜかと聞かれて、神さまがそうされたとしか言えないのと同じ。
この7色を通して、絵画、写真、映画が発達したように、音が倍音を含むという神さまが造られた特質を通して、音楽が発展した。
それを用いたのがハモリ。

同じ高さの音で、違う弦が鳴る場合、それぞれに含まれた倍音の構成の比率が微妙に違うので、深い音になる。

たとえば、A(ラ)の音は、440ヘルツの周波数の音だが、わかりやすく500ヘルツだと仮定すると、そのラの音の中には、その倍数の1,000ヘルツ、1,500ヘルツ、2,000ヘルツ、2,500ヘルツ、3,000ヘルツ、3,500ヘルツ、4,000ヘルツ、4,500ヘルツ、5,000ヘルツ....の倍音が含まれている。
私たちの耳はその音を聞いて、単純な音ではなく、響きのある音だと感じる。
ギターやピアノの生音は、シンセサイザーで出す機械的なポーンという音(正弦波)とは違う。

ピアノの音も倍音が含まれている。ギターの音と合わせると、同じ高さの音なら含まれる倍音の周波数は同じだが、それぞれの倍音の構成の厚みが違うので、それが重なってゆたかな音になる。
それを声でやるのがハモリ。

まずハモリの初歩。ユニゾン。同じ高さの音もハモリ。
教会の賛美が、同じ音でいっしょに声を出して、なぜ美しく感じるかというと、神さまが臨在されて働かれるということがあるが、みんなが同じ高さの音で斉唱すると、それぞれの声が含む倍音で、どの周波数の倍音が多いかは人によってばらつきがあるので、複数の人の声が重なると、その倍音が重なり合って、お互いに補い合って、人数が増えるとものすごい厚みになるから。

ドの音でいっせいに「アー」
重なり合うとハモる。1人の声でもなく、単純に3人の声の合計でもない音になる。

ソの音で「アー」
それぞれが微妙にビブラートしているので、うなりが生じるが、ある時、ピタッと合わさってふわっと広がりができる瞬間がある。
これがハモリの基礎。



9 ■ ハモリの基礎(2)〜純正律で2:3のドとソの響き(1.9MB、8分)


ドとソの響き。
ドとソがなぜ同じ高さの音ではないのに響くかというと、周波数の比がジャスト2:3の整数比で割り切れる関係の音だから。
たとえば、ドとレの響きだと不安定な響き。
ドとソの響きは、昔、ブルガリアン・ボイスとかグレゴリアン・チャント(グレゴリオ聖歌)などで使われて来た。

実際にドとソで2つに分かれて、声を合わせてみましょう。
重なると、同じ音の大きさなのに、うわーんと広がる。これがハモリ。

声がれ(嗄声=させい)でもハモれる。
倍音が増えているので、きれいにハモれる。
宇多田ヒカルさんは、倍音のある自分の声を重ねて、きれいにハモっている。
黒人系のコーラスで「ドゥワー」というハモリは、倍音が重なってきれいに聞こえる。

ハモった時の感覚をつかむ。
一人の人の声ではなく、かたまりのように聞こえる。それがハモリの現象。

ところで、ピアノなどほとんどすべての楽器は「平均律」という調律法で調律されている。
平均律は、どんなに移調しても、どこで「ドミソ」を鳴らしても同じように聞こえるようにつくられた革命的な調律法。

昔の古典音楽は、ハ長調なら、ハ長調しか弾けなかった。
ヨハン・セバスチャン・バッハの「平均律クラヴィーア」などは、ハ長調の曲、ニ長調の曲などがあるが、昔は、それぞれの調で調律したチェンバロなどで弾いていた。
しかし、現代のピアノは、どんなに転調しても、近似値で、だいたい同じように聞こえる。

ルート12で半音を組み立てていて、1オクターブ、12半音上がった時に、ぴったりと倍の周波数になるように計算されているのが、平均律。
これは革命的で、どんどん転調しても和音ができ音楽ができるようになり、音楽にゆたかさが加わった。
ジャズやポピュラー音楽もここから出てきた。

ところがハモるということになると、ピアノは弱い。
というのは、ドとソはぴったり2:3でハモるが、平均律では、2:2.99661になってしまう。

実際にピアノでドとソの響きを弾くと、微妙にずれてうなりになり、ハモっていない。
しかし、それが逆に、若々しいはげしさにつながって、音楽のゆたかさにつながった。
ハモリではないが、ほぼ同じ。

賛美は、ピアノなどの楽器を使うので、平均律の音楽になるが、歌う時に、ソの音を微妙にピッチを上げるとハモる。
ただ、これは慣れるしかない。

(メモ)
ド:ソ=2:3.00000(純正律)★完全なハモリ
ド:ソ=2:2.99661 (平均律)★少しソが低めだが、ほぼ一致。ソを微妙に高くするとハモる。



10 ■ ハモリの基礎(3)〜純正律で4:5のドとミの響き(2.8MB、11分)

(メモ)
ド:ミ=4:5.00000(純正律)★完全なハモリ
ド:ミ=4:5.03968(平均律)★少しミが高めで、耳に聞き取れるくらいのずれ。ミを低くするとハモる。
(現在、作成中)



11 ■ ハモリの実践練習〜「力ある主イエスの血」(1.5MB、6分)


■「力ある主イエスの血」(ヨシヤ佐々木さん 作詞・作曲)
(メモ:作成中)



◆これまでのゴスペル教室一覧◆ 

各回のレッスン内容をひとことでわかるように、メインテーマを載せてあります。ご参考にどうぞ。

  「レッスン内容別さくいん」のページをつくりました。ご参考にどうぞ。

■NIIGATA ゴスペル・ボーカル教室

【第2シーズン=ハーモニー編】(2003.8.3〜)スタート!
   第1シーズンで学んだことを別の角度からレッスンし、追加して特にハーモニーを学びます。
第2-1回 2003年 8月 3 日(日)【神にささげるハーモニー〜ドとソの響き、ドミソの響き】
第2-2回 2003年 8月10日(日)【リズムと音階と響き〜裏拍、シンコペーション、ハモリの基礎】
第2-3回 2003年 8月17日(日)【グルーヴとハーモニーに慣れる〜裏拍とドミソをからだにしみこませる】
第2-4回 2003年 8月24日(日)【ダンス!&オブリガード!〜スケール、和音、自然にハモる】
第2-5回 2003年 8月31日(日)【賛美するグルーヴとハーモニー〜ハモリのための音感練習】
第2-6回 2003年 9月 7 日(日)【神に向かう息・声・リズム・グルーヴ・ハーモニー〜ドミソの響きを身につける】
第2-7回 2003年 9月14日(日)【ラップでも賛美できる!〜グルーヴと和音を体得する】
第2-8回 2003年 9月21日(日)【ブレイクダンスでラップ賛美!〜神との平和のリラックスから自由なグルーヴへ】
第2-9回 2003年 9月28日(日)【ラップで裏拍の特訓!〜リラックス、グルーヴ、そのままで神の前に】
第2-10回 2003年10月05日(日)【スローなラップにのって賛美!〜ソドミ・上から重ねるハモリの秘けつ】
第2-11回 2003年10月12日(日)【ハウスビートで裏拍&ソミド!〜ゴスペルコンサートで「礼拝賛美」を人々に】
第2-12回 2003年10月19日(日)【ラテンビートで陽気に裏拍!〜ソミドに慣れる&ゴスペルコンサート実践練習】
第2-13回 2003年10月26日(日)【アフロで裏拍&Amazing Grace〜ゴスペルコンサート実践練習2】

第2-14回 2003年11月02日(日)【ハウスビートで裏拍&ソミド強化計画続行!〜ゴスペルコンサート実践練習3】
第1回 NIIGATAゴスペル・コンサート 2003年11月03日(月)   東北電力グリーンプラザ 
        ▲賛美を音声で聞けます。映像ファイルもあります。


2003年11月09日(日) ★会場の都合で授業は休講のため、音声ファイルがありません。
第2-15回 2003年11月16日(日)【R&Bで裏拍(アフタービート)!〜斜筋強化&ミックスボイス開発&ソミド・ドリル】
第2-16回 2003年11月23日(日)【原曲のスピリットで歌う「アメイジング・グレイス」〜腹式ミックスボイスと裏拍R&B】
第2-17回 2003年11月30日(日)【ロックを16ビートでのって賛美〜礼拝する心とからだで一致したアンサンブルへ】
第2-18回 2003年12月07日(日)【ジャズでゴージャスにスウィング!〜「天使」の和音にチャレンジ!】
第2-19回 2003年12月14日(日)【ポップスでかろやかにはじける賛美!〜アンサンブルのための一致のレッスン】
第2-20回 2003年12月28日(日)【瞬間的にリラックスしてアンサンブルへ!〜R&B風ポップスではじけるグルーヴをつかむ】

【第1シーズン=基礎編】(2003.3.9〜6.22)はこちら↓です。
    賛美概論、腹式呼吸、発声練習、マイクの扱い方などです。
第1-1回 2003年 3月 9 日(日)【息で歌おう。ノリで歌おう】
第1-2回 2003年 3月16日(日)【声の表現力〜深くかろやかに賛美する】
第1-3回 2003年 3月23日(日)【聖霊さまの働きをじゃましない賛美 〜音程とグルーヴの流れをとらえる】
第1-4回 2003年 3月30日(日)【力強く、静かに賛美しよう 〜16ビート/8ビートで刻む賛美の流れ
第1-5回 2003年 4月 6 日(日)【「自由な賛美」のために〜胸と頭部を響かせて】
第1-6回 2003年 4月13日(日)【声を開発し、からだを解き放つ〜主の前にすすみ出る賛美のために】
第1-7回 2003年 4月20日(日)【主の前に自由に賛美をささげる〜頭声、胸声、ミックスボイス】
第1-8回 2003年 4月27日(日) ★録音機材が不備だったため、音声ファイルがありません。
第1-9回 2003年 5月 4日(日) 【主への賛美を響かせて〜声の立ち上がりとからだの響き】
第1-10回 2003年 5月11日(日)【主の臨在の前の賛美の表現〜音程の正確さとビブラート】
第1-11回 2003年 5月18日(日)【賛美の響き、共鳴する声〜リラックスしたのどとからだで】
第1-12回 2003年 5月25日(日)【北陸予選・直前練習(1)〜GRACE4 plays 「王なるイエス」】
第1-13回 2003年 6月 1 日(日)【北陸予選・直前練習(2)〜主の臨在が現わされる賛美へ】
第3回 ゴスペル賛美大会 北陸予選 2003年6月6日(金)  新潟市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)
      結果発表(1位 Livin' Flow、2位 Life on the River)
        ▲各チームの賛美を音声で聞けます。映像ファイルもあります。


第1-14回 2003年 6月 8 日(日)【一致していく賛美へ〜神への祈り、息、そしてほめ歌】
第1-15回 2003年 6月15日(日)【主の前にひとつになる賛美〜息、声、動きを一致させる】
第1-16回 2003年 6月22日(日)【霊の賛美を届けるために〜礼拝するこころとからだの表現】
第1-17回 2003年 6月29日(日) ★小松・富山聖会のため、音声ファイルがありません。
第1-18回 2003年 7月 6 日(日) ★パトモストルコチームのため、音声ファイルがありません。
第1-19回 2003年 7月13日(日) ★パトモストルコチームのため、音声ファイルがありません。

第1-20回 2003年 7月20日(日) ★白馬全国大会直前練習のため、音声ファイルがありません。
第1-21回 2003年 7月27日(日)
★白馬全国大会直前練習のため、音声ファイルがありません。

以上で、第1シーズン【全15レッスン】が完結しました 月日に関係なく、学びたい回をご自由にお聴きください。
第3回 ゴスペル賛美大会 全国大会 2003年7月29日(火)
 ホテルグリーンプラザ白馬
     東京アンテオケ教会のホームページで出場全チームの映像・音声を視聴できます。



【 NIIGATA ゴスペル・ボーカル教室 】

日   時  毎週・日曜日 午後3時から4時30分
★隔週でも、また、ご都合のよい日だけ参加というのでもOKです。
会   場  
北 部 総 合 コ ミ ュ ニ テ ィ セ ン タ ー 3 階 資 料 室
地図はこちら
講   師  エゼキエル北島
参 加 費  無 料(いまのところ!)
★1日体験受講者募集中!

    
新潟市のお近くの方、ぜひご連絡ください。
ezekiel@rt.holy.jp またはTEL 090-6683-7931(北島)まで



このページでは、いのちの水の川教会で
毎週、日曜日の午後に開かれている
【ゴスペル・ボーカル教室】 の練習の内容を
そのまま音声で
お聴きいただけます。

ゴスペルミュージックをともに歌うことで、
日頃のストレスを忘れ、
リラックスして、からだと声を解放し、
お1人おひとりに与えられている
声のよさを知っていただき、
そのよさを活かしながら、
みんなでひとつになって歌うことの喜びを
体験する教室です。

ゴスペル・ボーカルの神髄は
ともにあつまって、
一つになって
同じゴスペルを歌うことにあります。
お聴きになり、
興味をもたれた方はぜひご連絡ください。
どなたでもご自由に参加できます。

参加費はいまのところ無料です。
年令や性別などの制限はありません。
ゴスペルに関心のある方、ゴスペルを歌いたい方、
歌がうまくなりたいという方、音楽が好きな方なら、
小学生からご年輩の方まで、どなたでもだいじょうぶです。
さあ、ごいっしょにゴスペルに親しみましょう。

練習の成果は、新潟市で持たれる
ゴスペルコンサートで発表していただくことになります!

また、毎年、7月にホテルグリーンプラザ白馬にて開催されている
「全国ゴスペルコンテスト(賛美大会・全国大会)」
の参加もめざします!

(その前に、6/6(金)に新潟市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)で行なわれる
第3回ゴスペルコンテスト北陸予選に出場します。)

あなたも、日常生活に新風を吹き込ませ、
ゴスペルのある新しい生活にチャレンジしてみませんか?



新潟市のお近くの方、ぜひご連絡ください。
ezekiel@rt.holy.jp またはTEL 090-6683-7931(北島)まで。

また、北陸地区(新潟県、長野県、富山県、石川県)にお住まいの方にもチャンスがあります。ご連絡ください。
ezekiel@rt.holy.jp またはTEL 090-6683-7931(北島)まで。


プロをめざされる方、もっと高度な学び、訓練を希望される方は、
東京で開催されている「佐藤豊久氏による賛美特別講座」
(毎週土曜日 AM11:30〜PM1:20、場所:東京アンテオケ教会、月謝:月額6000円)
もあります。
東京のお近くの方は東京アンテオケ教会のホームページでお確かめください。






その後、神である主は、土地のちりで人を形造り、
その鼻にいのちの息を吹き込まれた。
そこで、人は、生きものとなった。

創世記 2:7


そのとき、主は仰せられた。
「息に預言せよ。人の子よ。
預言してその息に言え。
神である主はこう仰せられる。
息よ。四方から吹いて来い。
この殺された者たちに吹きつけて、
彼らを生き返らせよ。」

エゼキエル書 37:9




このページのアニメ画像は一つの石のフリー素材を使わせていただきました。
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